平成30年2月16日、茨城県土木部技術研究連絡協議会主催、(一財)茨城県建設技術公社等協賛の「平成29年度 第31回 茨城県土木技術発表会」が開催されました。当公社は、「県指定文化財『旧茂木家住宅』茅葺き屋根改修工事」について発表しました。
この建物は、江戸時代中期に建てられたもので、屋根茅の腐食、陥没に伴い雨漏りが発生していました。当公社は、県教育庁文化課から改修設計・積算・工事監理を受託したことから、その成果をもとに、今回の発表となりました。
当改修設計においては、腐食して傾いていた「煙出し」を囲炉裏が焚かれない中で、その質感を醸し出すための材料・塗料の選定、「茅葺き下地」の虫食い細竹の交換及びその結束、破損していた「ぐし瓦」の復元などにおける当時の技の再現と施工手順が着眼点でした。
積算においては、材料や施工者が限定されることから、十分な事前調査により費用算定をしました。
地方自治体が所有・管理する文化財建築物は、県内に多数存在しています。改修の計画がある場合は、ぜひ当公社にご相談ください。
発表状況
茅葺き屋根の葺き替え状況と改修後のぐし小口
業務の概要
県指定有形文化財 旧茂木家住宅屋根葺替他改修工事
業務内容:設計・積算・工事監理業務
・茅葺改修 ・雨戸、障子改修
・煙出し屋根改修 ・雨落ち設置
・土間改修
工期:設計・積算 平成28年7月5日~平成28年10月31日
工事監理 平成29年1月19日~平成29年9月30日
委託者:茨城県教育庁
受託者:一般財団法人 茨城県建設技術公社